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新宿シティハーフマラソン当日編

出だしは好調だった

さて、当日。

レースは9時スタートなので7時にBarDAWNにチームメイトKにぞーと待ち合わせ。DAWNマスター(野球監督)は今回10Kmなのでスタートまで時間がある。眠そうだ。

ROCKRACINGジャージに着替えて脚にたっぷりホットクリーム(スポーツバルムレッドの2番)を刷り込む。アミノ飲料を二人で飲み、ゼッケンをつけて、いざキャバクラ、違った、いざ鎌倉へ。タクシーで国立にGO。

自宅、DAWNと2回もトイレで大を済ませたくせに、日陰で寒さを感じ、競技場でもう一回行く。これでお腹の心配はなくなった。

競技場に並ぶ。目標タイムが85~95分の列にKにぞーと二人で並ぶ。待っている間は寒かったが、段々日が昇って来て、寒さが和らいできた。9時スタート。

参加者が多く、競技場を出ても相当詰まっている。ハーフは6000人くらい参加したようだ。Kにぞーは最初は俺のペースに合わせていくよ、と言っていたのだが、自分がジグザグに走ってしまい、Kにぞーがどこにいるのか分からなくなってしまった。気にしてもしょうがないので先に行く。

信濃町から新宿通りを越え、曙町に向けて下る。始めに遅かった平均スピードがどんどん上がっていく。いい感じだ。靖国通りに降り、ぐるっとUターンしてまた同じ道を登っていく。四谷前で最初の給水。5Km地点でのラップは23分24秒。目標よりは遅いが、いい感じだ。何とかこのペースを維持したいなあ、と思う。

新宿を背にして四谷見附を左折。このあたりでKにぞーが追い付いてきた。レースのゲストに土佐礼子選手が来ていたが、まさにQちゃんを抜き去った'08東京国際女子のあの坂を逆に走る。ただし、私たちは途中で左に折れ、防衛庁の前に出る。気力は充分だ。心拍は170近辺で推移しているが、休養たっぷりなので、この程度は全く問題ない。

Kにぞーと一緒に走る。Kにぞーは短距離が強い同い年のライバル。打率が自分よりよく、足が俺より速い。同い年としては長距離で負けたくない思いが強い。昨年は直接対決がかなわなかったので、今年は心行くまで勝負ができる。負けたくないな、と思いながら走る。

靖国通り・富久町の登り。ここだけはKにぞーより速く走れるようだ。自転車乗りの常として登りは周りの連中よりかなり速く走れる。だが、ここはあえて自重した。

その後、新宿五丁目で左折し、明治通りへ。2回目の給水のあるトンネル出口あたりで、Kにぞーがじわっと先に出ていく。付いて行きたかったが、行けなかった。Kにぞーは体に緊張感がなく、まだまだ行けそうな余裕のある後ろ姿だった。翻って私はペースを上げられない。それでも、毎年応援に出てくるHISのスタッフとハイタッチを交わすなど、余裕があった。

きつかったが、我慢しながら淡々と、淡々と

5~10Km地点のラップは23分20秒だった。少し苦しくなっていたが、これが維持できれば、まだまだ大丈夫だ、と思っていた。騙しだまし走りながら、復活を試みる。最終的な垂れっぷりを考えると信じられないことだが、その時はまだ復活できると思っていた。淡々と、ただ走る。スピードの上げ下げもしない。Kにぞーを意識もしない(してたけど 笑)。自分が今維持できそうなスピードだけを考え、ひたすら我慢して走った。

魔のタイムは12Kmくらいの地点だった。千駄ヶ谷駅からからまっすぐ走り、外苑西通りに出る下りの急カーブ。そこを今までと同じペースで走った時に、両足の前腿(大腿四頭筋)の膝関節そばが「ビキビキ! ビキビキ!」と音を立てて痙攣を始めた。

「うぉっ!」と声が出る。下り切ってから止まって足を触る。びくびくと自分の意思と関係なく痙攣が続いている。あと少しで攣るな、と思った。

これはリタイアしよう。と思った。職業ランナーならリタイアする。この状況で頑張ることはこれからの競技生活には無駄といってもいいくらい、無意味な負荷だ。来週末にはデュアスロンのレースもある。走り込みが不足しているのは百も承知だ。ダメならやめればいいじゃん。

確かにそう思った。

でも、やめなかった。

やめるのは簡単だと思った。そして、やめれば、Kにぞーとの勝負は負けは負けでもタイム差がつかない負けになる。「いやー、きつかったからやめたよ、Kにちゃん、今日は負けたね~完敗だあ」

さすがにこの選択肢はないな、と思った。負けた事実を認めたくなくてリタイアするのなら、俺はこの先リタイアし続けなければならなくなる。ただ、走っている最中はそんなにロジカルに考えたわけではない。むしろ、ロジカルに考えるなら(というか、勝負がかかっていなければ)やめていたと思う。

絵画館前の折り返し地点でKにぞーとすれ違う。150Mくらいの差だ。しかし、自分の中では、「今日はKにぞーより先にゴールすることはないな」と分かった。150Mの差は伸びこそすれ、縮むことはないだろうと分かったからだ。

寂しかった。

再び信濃町の慶応病院の前を通って新宿通りへ。それでも応援で声を掛けてくれる人には笑顔を向け、子供に手を振るのだけは忘れなかった。いつも思うが、沿道で応援してくれる人がいると、そんなレースでも頑張れる。大げさに言うが、そういう気持ちが自分を奮い立たせるし、特に子供には、応援すると喜んでくれる人がいるということを知ってほしいと思うので、普段でもなるべくそうしていた。

御苑トンネルの長い下りで意識がなくなり始める

15Km地点で5Kmのラップを見ると25分11秒だった。前のラップから2分遅れで走れてる。悪いなりに踏ん張れている! 100分は切れるかも知れない。その頃には新記録をめざす気持ちはなくなった。

後はもう淡々と、本当に淡々と、とにかく自分が今できることをやらねば、と思いながら歩を進める。沢山の人に抜かれた。10Km地点くらいまでは少しずつ1人ずつ抜かしたり、抜かされたりだったものが、10人、20人という単位でぼこぼことごぼうぬきに抜かされる。

新宿通りを左に曲がり沿道の人の顔を見ながら走る。もうさほど力は残っていない。恥も外聞もなく、頑張れといってほしくて走る。

御苑トンネルの前にヴェルディのトライアスロンチーム(今年も先導を務めた)のチームメイト、そして競技を知っている感じの男の人が誰かれ構わず「つらいところだから! 集中! 集中!」と叫んでいた。あの声援はうれしかった。

今回の走りで、下りが苦手なのがよく分かった。自転車で下りってあまり頑張るケースがない(もちろんないわけじゃないが、登りで頑張る経験の方が数え切れぬほど多い)。御苑トンネルは下りが長くて、段々と意識がなくなっていく。向こうからの明かりの出現を待っているうちに自分が何のために走っているのを忘れる感じと言えばいいだろうか。そのようにして段々記憶があやふやになっていく。

しかし、カーブの先に光が差し込んでいるのが見える。「助かった」と思う。その後、給水地点。ここで一息つけた。

しかし、最後の明治通りでは結局HISのスタッフとハイタッチを交わせるはずもなく、そこから競技場そばまでは記憶が定かじゃない。もちろん、先ほど脚を攣ったカーブも先ほどと同じように通るいことになるのだが、ゆっくり走らざるを得ない。自分、遅いなあ、と思った。相変わらずたくさんに抜かれるなあ、と思った。そして1000人くらい抜かしていったかもと思った(1600位という順位から言ってもそう間違っていない気がする)。だめだなあ、と思ったが、足を進めないと終わらないので、抜かされながらもがんばった(と思う)あまり覚えていない。

そこから先は急速に記憶がよみがえってくる。競技場の横を走り、ラスト3Kmくらいだったのだが、足が攣ったりして歩いている人が何人かいた。そういう人に向かって「もう少しだからがんばろうぜ」と背中をたたき、声を掛けながら少しずつ走る。

一歩間違えば自分も歩いていたと思う。

でも、みんなきついんだ、ということを思い出す。なら、せめて歩かない、くらいのことはできるはずなんだからお前、それくらいやれよ。と思う。

このあたりから記憶が復活してくる。抜かされっぱなしの時は記憶があやふやなくせに、自分よりも前を走っていたやつが落ちてくるや、急に頑張れるという自分の心性。

大好きです。

それはさておき、最後の15~20Kmのラップタイムは30分15秒。もう、限界も限界。歩いていないというだけ。

最後に国立競技場に入っていく。一番好きなシーンだし、一生懸命走ってきた。

競技場で抜かれまくるというのは初めてだった。

109分12秒。

レース終了後は皆で打ち上げ。私は動かない足を動かす工夫と思って腕を大きく振ったら、打ち上げで脇の下の背中側の筋肉が攣って(初の経験だったので)おーおーおぉー、と叫びながら腕を振っていた。

脚の甲の痛みが治まるまでにはかなり時間がかかった。1ヶ月半か。走り込み不足はもとよりよく分かっていた。

心肺は平気だった。足が持たなかった。

でも、4月にはフルマラソンに出るのだから、ここからもう一度ランメニューと自転車で有効な追い込みメニューを入れていこうR。

Kにぞーは速かった。長い距離でも速く走れるということが証明された。あとはチャンスに強いバッティングを呼び戻してください。

Run 21.85Km 1時間49分27秒 メディオ15分 ソリオ1時間10分 ソリオ上16分

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